はじめに
これまでLP（ランディングページ）更新といえば、
FTPソフトでサーバーに直接ファイルをアップするのが一般的でした。
しかし今回のクライアントはGitHub運用。
GitHubでプルリク（Pull Request）→ステージング環境にマージすることで、
テスト環境に自動デプロイされる仕組みでした。
この記事では、Mac環境・初心者が実際に作業して覚えた流れを、
実際のターミナルコマンド付きで解説します。
1. Git運用の基本イメージ
| 用語 | 意味 | FTPとの対比 |
|---|---|---|
| ローカル | 自分のMacにある作業フォルダ | FTPの「アップ前のファイル」 |
| リモート(origin) | GitHub上のリポジトリ | FTPの「サーバー」 |
| ブランチ | 作業の枝分かれ。masterやstaging、featureなど | FTPには概念なし |
| commit | 変更内容をローカルに記録 | FTPの「アップ直前の確定」 |
| push | 変更をGitHubへ送信 | FTPの「アップロード」 |
| Pull Request(PR) | GitHub上で「stagingに取り込んで良い？」と申請する | FTPの「アップ後チェック依頼」 |
| merge | PRを承認してstagingへ反映 | FTPでアップ完了 |
ポイントは「直接サーバーにアップせず、GitHubを経由する」こと。
これにより履歴管理・差分確認・ロールバックが簡単になります。
2. 実際の作業フロー
① リポジトリをクローン
まずクライアントのGitHubからプロジェクトをMacに複製します。
cd ~/Desktop # 作業したい場所へ移動
git clone https://github.com/クライアント名/リポジトリ名.git
cd リポジトリ名
② 作業ブランチを作成
本番(master)やステージング(staging)を直接触らず、
featureブランチを作ってそこで作業します。
git fetch --all
git checkout -b feature/lp-sample master
③ ファイル配置
クライアントの指示に従い、wp-content/themes/your-theme/lp/ 配下にフォルダを作成し、
LPファイル（index.php など）をコピー。
mkdir -p wp-content/themes/your-theme/lp/
cp /Users/自分の作業元/lp-sample/* \
wp-content/themes/your-theme/lp/④ 変更をコミット
変更内容をローカルに記録します。
git add wp-content/themes/your-theme/lp/
git commit -m "feat(lp): add lp-sample LP"
⑤ GitHubにプッシュ
GitHub上の同名ブランチへアップロード。
git push origin feature/lp-sample
⑥ Pull Requestを作成
GitHubのリポジトリ画面に
「Compare & pull request」ボタンが出るのでクリック。
- base : staging
- compare : feature/lp-sample
タイトルや概要を書いてPRを作成します。
⑦ マージ
クライアント承認（または自分で）後、
「Merge pull request」→「Confirm merge」でマージ。
これでステージング環境に自動デプロイされます。
例：
https://stg.example.com/lp/sample
3. ありがちなハマりポイント
.DS_Storeが混入
Macは不可視ファイル .DS_Store を自動生成します。
→ .gitignore に以下を追加 .DS_Store 既にコミット済みなら git rm --cached path/to/.DS_Store git commit -m "chore: remove .DS_Store and update .gitignore" git push origin feature/branch
キャッシュ
ステージング表示が変わらない時は
シークレットモード or ?cb=ランダム数字 を付けて確認。
4. FTPとの違い
| 項目 | FTP | GitHub運用 |
|---|---|---|
| アップロード | 手動 | commit → push |
| 履歴管理 | なし | すべて履歴に残る |
| 差分確認 | できない | PRで一目瞭然 |
| 誰が何をしたか | 不明 | コミットログで全員分かる |
「サーバーに直接触らない安心感」 が最大のメリットです。
一方、コマンド操作やPR作成など手順は増えますが、
一度慣れれば安全かつ確実にデプロイできます。
5. まとめ
今回の作業を通じて学んだポイント
- featureブランチ→PR→stagingマージ が基本動線
- コマンドはコピペでOK。理解は少しずつで大丈夫
- FTP感覚の「上書きアップ」は、
Gitでは「add → commit → push → PR → merge」に置き換わる
Gitは最初は敷居が高く見えますが、
「アップの手順を安全にするための道具」と捉えると理解が早まります。
